カステッラーナ・グロッテの町 全都市表示 サイトマップ トップへ

カステッラーナ・グロッテ
Castellana Gratte

 バーリの南東、四方を山に囲まれたところにこの町はあります。1000年以上の歴史を持つこの町は、その名前に「Grotte(洞窟)」とあるように、近郊にある洞窟で非常に有名なところです。この洞窟は、917年の公正証書に登場していることからも、この町と洞窟との深い関わりが伺い知れます。

■カステッラーナの洞窟
 カステッラーナの洞窟(Grotte di Castellana)は、カステッラーナ・グロッテの町の中心部から、南西方向にちょっと外れたところに位置しています。
 今では観光客のために見学コースが整備され、年間を通じて多くの観光客が訪れるようになったこの洞窟も、かつては地元民の間で「底なしの深淵」と信じられていたそうです。地元民のこの伝説が、真実ではないことを証明するために洞穴学者フランコ・アネッロはこの洞窟を調査し、石灰岩が地下水により浸食され形成された、鍾乳石あり石筍ありの変化に富んだ、全長3kmに及ぶ驚異的な地下道を発見するに至ったのです。

カステッラーナの洞窟への行き方
 鉄道を利用してこの洞窟へ行くには、バーリ−ターラント間を結ぶ、私鉄のSud-est線を利用します。カステッラーナ・グロッテの町に特に用がなければ、直接この洞窟へ行ってしまうのが良いでしょう。Castellana Grotteで下車すると町の方に着いてしまいますので、「Grotte di Castellana」で下車するように注意しましょう。
 車利用の場合は、先ずはカステッラーナ・グロッテの町を目指すのがよいでしょう。一度町中に入れば、ポイントポイントで洞窟への行き方の道路案内標識が現れますので、それに沿っていくことが無難でしょう。市内を出て、南西方向にしばらく進むとすぐに洞窟の入口に到着します。

カステッラーナの洞窟の入り方
 洞窟のシンボル的な建造物ともなっている高さ28mの展望台脇の階段を下りていくと、チケット売場があります。
 洞窟はガイド付のツアーに参加することでのみ、観光が可能となります。もっとも洞窟内部の規模が大きいために、ガイドが付いていないと見てまわることもできないでしょうし、迷子にでもなったら一生出て来れないのではと思ってしまうくらいです。
 ガイド付のツアーは、「断崖の洞窟」までのコースと「白の洞窟」までのコースの、2コース用意されています。それぞれのコースともにツアーの出発時間が決められているために、チケットを購入する際は、「参加したいツアーの種類」及び「ツアー出発の時間」を指定しなければなりません。ちなみに、前者のコースの方は、後者のコースよりも行程が短く、また気軽に参加できるコースとなっているようです。ただ、ここの洞窟の名声を高めている「白の洞窟」を見ることが出来るのは後者のツアーなので、自分たちのコンディション次第ですが、後者のツアーに参加したいものです。

いざ、洞窟内部へ!
 チケット売場の建物内部に洞窟への入口があります。その入口には、自動改札のような機械が設置されています。ツアー参加者それぞれがチケットを投入し、ゲートを通っていきます。ゲートを通ると、いよいよ地下への入口があり、この先は真っ直ぐに地下におりていく長い階段があります。
 階段を下りきると、いよいよ洞窟内部に入ります。まず見えるのが、広々とした空間。その上部は、観光用の階段などの設備を除いた、唯一の外界との接点となるが空いています。かつてこの穴は、オリーブやぶどうの絞りかすといったゴミを捨てる場所として利用されていたうから驚きです。何とも豪華なゴミ穴です。
 さて、ここから白の洞窟までは全長約3kmの行程です。あまり条件の良くない足場を歩いていきますので、歩きやすい服装と靴で参加したいものです。また洞窟内部ということで、温度は年間を通じて一定に保たれています。15度位だそうなので、それを考慮して服装を決めて下さい。途中歩いて熱くなったら服を脱いだりするかも知れませんので、脱ぎ着が簡単な服装であれば尚良いでしょう。また、足場が悪かったり、狭いようなところを歩くこともあるので、服を手に持って歩くことは大変危険です。リュックなどを持参しておくと、そこにカメラを入れたり、脱いだ服を入れたり出来るので大変重宝するはずです。

白の洞窟
 途中、黒の洞窟(Grotta Nera)、大建造物の洞穴(Caverna dei Monumenti)、天使の廊下(Corridoio dell'Angelo)、フクロウの洞窟(Caverna della Civetta)、洞窟の聖母(Madonnina delle Grotte)があるプレゼピオの小洞窟(Cavernetta dei Presepe)、蛇の廊下(Corridoio die Serpente)、祭壇の洞窟(Caverna dell'Altare)、断崖の洞窟(Caverna dei Precipizio)、砂漠の廊下(Corridoio dei Deserto)、新洞窟(Grotte Nuove)などを通り過ぎ、いよいよ最終目的地「白の洞窟(Caverna Bianca)」にたどり着きます。
 1940年に発見された白の洞窟は、地下70mにあり、全体が純粋な水晶で出来ているために、ライトアップの光を反射して白く輝いています。世界一豪華な洞窟との評判にもうなずけます。

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